ファーム長洲では糖度が最高に達する頃合いを見計らって収穫しています。しかしメロンは収穫後すぐに食べるのが最も美味しいのかというと、実はそうとも限りません。もちろんすぐに食べてもそれなりに美味しいことは間違いありません。しかしさらに美味しく召し上がっていただくために”追熟”していただくことをお勧めしています。
ただし、優香メロンに限っては、完熟状態で収穫します。ファーム長洲の優香メロンはできるだけ早くお召し上がりください。
追熟とは?
追熟とは、その名の通りさらにメロンを熟れさせることです。収穫したばかりのメロンは糖度は高けれど、まだ果肉が硬くその味わいを楽しむには物足りない状態です。そこで、収穫後3〜7日間ほど常温で寝かし、メロンの熟成を進めます。
ポイントとしては
- 収穫してから費やされた時間が全て換算される
- 寝かす温度は20〜25度くらい
- 一度冷蔵庫に入れてしまうとうまく追熟しなくなる
という三点が挙げられます。
1.収穫してから費やされた時間
収穫してからのすべての時間、つまり畑でツルが切り離されて収穫された時から、メロンの追熟が始まるということです。農園から出荷され、輸送され、買い付けられ、店頭に並び、購入され、自宅まで運ばれる。この過程すべてが追熟の期間に含まれます。この間に冷蔵庫でしっかり冷やされてしまうと追熟しなくなるのでその点はご注意ください。メロンは食べごろになるまで常温が基本です。
2.寝かす温度
メロンの追熟は常温でする、と言うのが一般的に言われることなのですが、気候や住環境で常温というのは変わってしまいますので20〜25度程度を目安にしてください。エアコンの風や日光が当たらないことも大切です。
3.まずは冷蔵庫に入れない
また、自宅に届いたメロンを一旦冷蔵庫に入れておこうと考える方もいるかもしれません。もしも追熟させたいメロンであるならば、これはやめましょう。一度でもしっかりと冷えてしまったメロンは常温に戻しても追熟しません。
★冷蔵庫に入れる前に熟し加減を見分ける★
これが重要です。それでは、メロンの追熟加減を見分けるポイントはどんなものなのでしょうか。
追熟加減・完熟を見分ける
メロンの追熟が進み完熟したかどうかを見分けるポイントは
- メロンの甘い香りが強く匂うようになる
- メロンの頭のツルの付け根部分がほんのり枯れたような色味になっている
- お尻の中心部(もともと花が咲いた部分なので花落ちと言う)を軽く押すと弾力を感じられる
- 収穫してから概ね1週間程度
1のメロン香は品種によって感じやすいものとそうでないものとの差があります。例えばアンデスメロンは匂いが弱めですが、マスクメロンの一つであるアールスメロンは完熟すると香りが強く漂ってきます。
2のツルの付け根の色味は、緑色から少しだけ枯れたような色味が加わってきた頃が完熟の目安になります。
3のお尻の中心部分は完熟するとどのメロンでも柔らかい弾力が出るようになります。
4の収穫後の経過日数については、購入したメロンに収穫日が記載されていれば、そこからの経過日数で完熟具合を測ることができます。
ポイントをチェックし総合的に判断する
メロンには品種の違いだけでなく個体ごとによっての違いもあり、追熟の進み方は千差万別です。複数のポイントをチェックして、総合的に判断することをおすすめします。
何か特別な調理をするわけではありませんが、ちょっと待つだけでグッと味わいの深みを増すメロン、追熟の過程を楽しんでください。